不思議発見

暑さ寒さも彼岸までとはよく言ったもので、ここのところ日中はすっかり春の陽気である。インスタグラムの投稿も今は白木蓮がピーク。早咲きの桜もチラホラ見える。年々に春の訪れ方も違う。今年は季節の足取りがゆっくりだ。三寒四温というより漸次的に少しずつ近づいてくる感じ。
▼初年度はほぼ毎日、二年目からも三日とおかず更新してきた当ブログも昨年あたりから間隔があき始め、今年はついに半月に一度のペースになってしまった。ちょうど二十四節気毎。僕の毎日が季節の変化くらいしか代わり映えしないことの証拠だ。年度末工事もようやく先が見えてきた。春の訪れとともにこれから更新頻度もあげていきたいところだが。
▼過日、共通の友人の帰国日程に合わせ、三か月ぶりに大阪の友人のところに遊びに行ってきた。

毎度終業後の新幹線に飛び乗り翌日の始発で戻る強行軍だが、今回は日曜出勤の代休を利用して隣県兵庫の友人宅にも足を伸ばした。隣県といっても大阪から二時間以上かかる。距離的にはともかく時間的にはうちから大坂までより遠い。朝大阪を発ち昼前に到着、会食後夕方には帰途につく強行軍には違いない。
▼本当はみんなそろって会えればよかったのだが、アラフィフの大人四人の都合を合わせるのは本当に難しい。大阪の友人は月曜のみ、僕と兵庫の友人は火曜しか休めず、結局年長の二人が年少の二人を順番に訪ねる形になった。もっとも帰国中の友人だけはゆっくりで、僕が帰ったあとも先週いっぱい兵庫にとどまったらしい。
▼男同士が集まっても何をするでもない。キャッチボールかフリスビーでもやろうかという意見もあったが、結局ひたすら飲み食い。大阪ではお好み焼きで乾杯し、大衆居酒屋で日本酒をがぶ飲みした後つけ麺でシメ、最後に友人宅で奥さんを交え歓談。奥さん、いつも男の都合で急に押しかけてスイマセン。




▼翌朝大阪駅から高速バスで山奥のログハウスを目指す。バスの中では高校以来の友人が、これから行くところの名所について解説してくれる。多々良木ダムという東洋一のダムがあって、原発と連動しているという。何が東洋一なのかよくわからない説明だ。親切だが要領を得ない。彼はそういう男だ。

▼友人宅は基本山奥だが、家までの道中に寄った魚屋のいけすは松葉ガニだらけで、ホタルイカの品揃えが充実しているところをみると、ここが日本海食文化圏に属することがわかる。生ガキと活サザエと活ナマコとホタルイカの干物をゲット。あと肉屋と道の駅とスーパーに寄って肉、野菜、飲み物を調達した。僕らをもてなしたいという気持ちはわかるが、さらに温泉施設に立ち寄るとたちまち時間がなくなった。
▼今回のメンバーは、年少の二人がまだ結婚する前に、高校来の親友の家族と、そのお姉さん一家、それに僕の家族といっしょにキャンプに行ったことがある。兵庫の彼は、その時初めて僕らの前に奥さんになる人を連れてきた。彼女とはその時以来15年ぶりである。


▼友人が手際よく買ってきたナマコをさばき、七輪でカキとサザエとホルモンを焼く。


その間に奥さんがアルバムを出してきた。15年前のキャンプのものだ。高校の友人は50になった今も全く変わっていない。まあ男たちはみな似たリよったりだ。あまり成長がない。子供たちだけが大きくなっている。お姉さんとこは二人とも成人し、一人は結婚している。うちも上は成人、下の子と親友の娘さんはこの春から高校三年生だ。
▼すると写真の中に見たことのない女性がいる。一見ゆりやんレトリィバァに似ていると思ったが知らない女だ。だが消去法でいけば妻以外ありえない。写真は恐ろしい。友人の奥さんには妻はこんな風に見えているのだろうか。ふとNHKのコント番組LIFEの「カメラ写り」を思い出した。実物は塚地なのに、スマホの画面を通すと石橋安奈ちゃんに見えるという爆笑コントである。
▼少し不安になったが、うちに帰ると僕のよく知っているいつもの妻が出てきたのでホッとした。美人かどうかはみなさんのご想像にお任せします。




最後の鍋とシメの日々。



この間の外食。粉もん率高い。外食率そのものも高い。






この間のウチゴハン。これだけが楽しみ。


この間の手作りデザート。妻は最近低糖質ダイエットに憑かれていて甘味が足りない。




そしてこの間のお弁当。ほとんど同じなので割愛。

奥さんが帰りに自家製パンを持たせてくれた。彼が長い彷徨の末に獲得した生活が垣間見えた旅だった。