歯ブラシ戦争

台風の影響があるのかないのか、雲の動きが早い。風も強い。おかげで盛夏の割に過ごしやすい。
▼広島は雨の平和祈念式典となった。僕が小さい頃は登校日は戦争教育と原爆の話ばかりだったが最近はそうでもないようだ。長崎で修学旅行中の生徒が案内人に暴言を吐いた事件も記憶に新しい。各局ニュースとも薄れゆく戦争の記憶を次世代にどう繋いでゆくか苦悩する戦争体験者を取り上げていた。
▼さて、妻の実家から毎年恒例のブドウが送られてきた。大分産の大粒のピオーネである。

夜、子供たちがあまり大騒ぎしないと思ったら、既に僕がいない昼のうちに食べているのであった。ソファに二人並んで腰かけて、床に座った僕に向かって「ものすごくおいしいよ」と余裕の上から目線である。
▼二箱六房六回分のうち、僕が夜の三回。子供らが昼夜の六回だと思うと癪にさわる。上の子が花屋のバイトで残業、下の子がソファで舟を漕ぎ出した最終回分は、僕が独占させてもらった。チルドで凍る直前の最高の状態のものを、心ゆくまで堪能した。
▼長男が帰ってきているので、わが家の歯ブラシがまた四本になった。四本になったのを機に妻が新しいセットにした。以前のものは白い本体に色のストライプが入ったもの。新しいのは全体が透明なプラスチック。色は、こういうものはたいていそうなっているのか、青、緑、赤、白(透明)の四色。そして妻が赤なのもお約束である。
▼ここで大変な事件が勃発した。てっきり以前からの引き続きの色だと勝手に思い込んでいた僕が、当然のように青を使って二、三日過ぎた日のことである。「なんオレの使いよん!」怒気を含んだ叫びの後「なんかおかしいと思った。変なカスとかついて。汚い」下の子の絶望的な悲嘆の声が続く。「まだ誰も使ってない白を○○クン(下の子)のにすればいいでしょ」妻がとりなしてその場はようやく収まった。
▼ところが翌日僕が歯を磨いていると、また素っ頓狂な叫び声がする。「なんオレの使いよん!」「なんでって白がオレのっていうから…」「バカや。頭おかしい」「だから昨日交換したじゃない」妻も下の子の加勢に入る。「もう歯ブラシ置く場所変える。あんただけこっち」と、耳かきや爪きりが入ったカンカンの中に放り込まれてしまった。
▼「だいたい色変えるのが悪い。普通前のと同じと思うだろ…」とぶつぶつ言ってると、それを聞きつけた妻に「まだ文句あるの?あんた前のは橙でしょ。全然関係ないやん」と言われ絶句。「ダイダイ…」青だと思っていたのも勘違いなら、そもそも四色の中に橙色があった記憶もない。急に風景がグニャリと歪んだ。「バカや。頭おかしい」下の子が繰り返している。僕は本当に頭がおかしいのだろうか。
▼この時期忙しいのと暑いので疲れ果て、なかなかブログが更新できず、ラジオ体操のような時間に更新している。5箇所25人の土曜を乗り越えて日曜はもう済んだつもりでいたが、多少人数は減ったものの箇所数は変わらずてんてこまい。迎えにきてもらった妻を一時間待たせたお詫びに、懸案の事業所近くの大手チェーンではない回転ずしへ。休日の食事時には駐車場に入る道路に車が並び誘導員が出る人気店である。
▼はたして僕らが入った直後に大混雑。あと五分遅れたら妻の機嫌は永遠に戻ってこなかっただろう。やはり行列店は納得のコスパだ。僕も妻も大満足だった。

たまったウチゴハンも更新しておこう。

金曜はソーメン。揖保の糸のようなブランドものでないのであまりおいしくない。茹で加減の問題でなくソーメンをおいしくないと思ったのは初めてだ。

土曜は豚肉のお店風の盛り付け。