小雪

久しぶりの本降りの雨だ。ここのところ降ってもお湿り程度で、もうひと月以上穏やかな秋晴れの日が続いていた。今日27?節句小雪は、雪がちらつき始める頃の意らしい。雪の降り始めのはずが雨なのも、昨今の地球温暖化の影響かもしれぬが、季節は今日を境にまた一段冬に歩を進めることだろう。
▼その昔高校の世界史の先生が「三四郎と聞いて漱石が浮かぶか柔道が浮かぶかで人間の程度がわかる」というような話をして、柔道部の僕は随分心外だったが、今の高校生は逆に柔道の三四郎は知らないだろう。
▼我々の世代だって、柔道の三四郎で浮かぶのはマンガの「一、二の三四郎」のことで、姿三四郎のつもりで言った先生とは微妙にズレがある。
▼さて、世界史の先生に倣えば、「小雪と書いて節句を思うか女優を思うかで人間の程度が知れる」ということになる。ショウセツは導入に書いた通り。コユキの方は言うまでもなく、今を時めくスタイル抜群のCMの女王である。
▼ところが女優の小雪の方でも、僕なんかは若かりし頃、松本小雪という女優がいたことを思い出してしまう。今の小雪と違って、人気もルックスもB級だったが、深夜番組や若者向けのちょいエロ雑誌では結構根強い人気があった。
▼言ってみれば手に届く範囲のオカズということで、今で言うB級グルメのようなものだ。世界史の先生には悪いが、人生あまり背伸びしてもいけない。何事も身の丈に合うものが一番いい。