師走

毎年この時期になると時間が加速度的に早くなる。仕事に追われ、ブログの更新もままならない。だがどんなに忙しい人でも恋人に電話する時間くらいあるのと同じように、全てのできない理由は言い訳にすぎない。再開以来ほぼ毎日更新していたブログが、ここのところ滞っているのも、何か別の根本的な原因があるのかもしれない。
▼以前にも書いたが、政治や国際関係から芸能、スポーツニュースまで、ブログのネタになりそうな話題には事欠かない。しかし自分自身の事となると、とんと変化がない。世の中の動きがいくら激しくても、身辺は静かなもんだ。いったいこれは、どちらを信じればいいのだろう。
▼世の中の動きとはあまり関係のないところで生きている子供たちは、日々倦むことを知らない。それは子供の世界が狭いということだろうか。それとも広いということだろうか。成長するにつれて世界が広がるという面も確かにあるだろう。しかし実感としては、幼少期の記憶の中の時空の方が限りなく広かった。
▼僕たちは、年々早くなる時間と、年々狭くなる空間の中を生きている。人ひとりの人生を考えてもそうだし、また世界全体の運命を考えてもそうだ。
▼師走は特にその思いを強くする時期ではあるが、世の喧噪を余所にふとした拍子に永遠と静けさを感じる季節でもある。僕の感覚では、ケータイもパソコンもなかった子供の頃から、世の中はちっとも変わっていない。