これが、僕の一日

正月以来の休みに朝から明太子とカレーで三膳目のごはんを食べていたらケータイが鳴り、クレーム処理で出社。電話の直前まで下の子に、どっかつれてくようせがまれていたので、どっちにしろゆっくりはできなかったが。
▼すっかり休むつもりだったので、ケータイサイトで映画情報を調べていると、シネコンに、らしくないタイトルを見つける。フェリーニの「道」と「甘い生活」。いずれも僕のマイフェイバリットフィルムのうちのひとつだ。若い頃通った店に来ていた別の店のママが「道」の主役ジュリエッタマシーナにあんまりソックリなので、びっくりして椅子から転げ落ちたことがある。
▼なんやかや結局昼過ぎまで仕事がかかり、心の恋人を見に行くのはあきらめ、イトヨのゲーセンに下の子の様子を見に行ったついでに本屋に寄って文藝春秋を買う。子供の頃、うちにある雑誌といえば文藝春秋くらいのものだったが、自分も当時の親父と同じような年になったのだという感慨を覚える。
▼それからうちに帰って朝吹真理子氏の「きことわ」を半分ほど読み、満を持して合コンに出かける。男4女4のメンツは男性は同僚、女性はそれぞれ幹事とは知り合いだがお互い同士は面識がないという。もし僕が逆の立場なら不安でたまらないが、どういう心境なのだろう。
▼男性はみな40代半ば、女性は20代後半〜40代後半と幅広かったが、やはり50手前だととうが立ちすぎ、20代だと若すぎる。男性は全て既婚者、女性は全員バツイツだった。大衆割烹のようなとこの座敷でフリーオーダーで飲み続け、一番若いコがバイトしているスナックに移動。
▼いつもながら僕が一番モテる。と思ったのは勘違いか。好みは人それぞれ。たまたま僕が気にいったコが僕のことを気にいってくれたというだけで、他の女性は僕のことなんかなんとも思ってなかっただろう。こういうのは相性としか言いようがない。うちの妻もそうだが、だいたい似たような環境に育ち、価値観も同じでないと話が合わない。なかなか「マイフェアレディ」のようにはいかないのだ。
▼危惧した通り時折仕事の話が頭をもたげそうになったが、そう激論になることもなく女性を置き去りにすることもなく鎮まった。みんな思いは同じなんだろう。仕事づめの毎日の中でいい気分転換になった。