めんどくさい

運転中のケータイ使用で切符を切られたことがある。営業職なら、日中はほとんど車中なのだから、運転中にケータイに出られないならケータイの意味がないだろう。
▼そこで手ぶらで会話できるイヤホンが発売され、ビジネスマンに飛ぶように売れた。というと語弊があって、より正確に言えば、ビジネスマンというより、地方の内装屋の番頭とか外回りの営業とか白アリ工事の社長とかのことだ。
▼そもそも地方にビジネスマンという言葉に相応しい種類の人も仕事も存在しない。あるのは昔ながらの、経済評論家に言わせれば生産性の低い、労働集約型の、華やかさは微塵もない、泥臭い仕事だけである。具体的には建設業、兼業農家、介護職、役所、学校、郵便局などだ。効率だけで物を語れば、日本人のほとんどは価値のないことをしており、仕方なく国か税金か誰かに養われていることになる。
▼話が逸れた。あるいはバス停でバス待ちの学生やOLなどのほとんどが、ケータイから伸びるコードを耳に当て、画面に見入っている。音楽でも聞いているのか、モバゲーしているのか、あるいは両方なのかもしれない。
▼僕はこのイヤホンというのが苦手なのだ。何かの拍子にひっかけて断線しそうな恐怖感がある。なんかうっとうしい感じがする。運転中のケータイは、使わないと仕事にならない。ゲームに興味はないが、音楽は聞きたい。けど、そうまでしてすることか?とも思う。
▼僕にはゲームしてる余裕はない。音楽はカーラジオつけっぱでいい。特別に聞きたいものがあれば、帰りにCD買ってうちで聞く。ケータイは鳴れば出る。その時運悪くその先の側道の死角にねずみ捕りがいれば、罰金をとられるだろう。もっと運が悪けりゃ事故るかもしれない。
▼それでもハンドフリーのケータイイヤホンを使おうとは思わない。運が悪けりゃ死ぬだけさ、死ぬだ〜け〜さ〜