人生の彩り

今朝はベタ凪で地平線に入道雲が頭をもたげていたが、二度寝して起きてみると心地好い風が吹いている。空は雲ひとつない晴天だ。目線の先にぐるりと白い巨大な堰が立ち上がれば盛夏だが、今日までいまひとつ入道雲が形に成りきれない。その分いい風が吹いている。
▼昨日は下の子の誕生日だった。生まれたのはこんな夏の始まりだったっけな。よく覚えていない。拍子抜けするほどの安産だったことは確かだ。二人目ということもあってぞんざいに扱ったところもあったが、ミニミーとして立派に成長してくれた。
▼土曜日ということもあって、仕事を早めに切り上げ、妻といっしょに下の子の誕生日ディナーの買物に行った。バースデーケーキは例の新しいお店で。子どもが大きくなってからは、ホールはやめていろいろ種類を選ぶようにしている。

▼最近足指のネイルを更新したばかりの妻は、商品の受け渡しの際、スタッフの手のネイルを褒めるふりして、ちゃっかり自分の足のネイルをアピールしていた。

その妻によると「足の爪が五本ともまともな女の人なんてなかなかいないんだからね。あなた幸せよ」ということだ。形が変だったり爪がちっちゃすぎてほとんどなかったり、ネイルアーティスト泣かせの足は案外多いらしい。言わんとすることはなんとなくわかる。そりゃ君の足ならネイルアーティストも幸せだね。今は飲食店でバイトしてるので手のネイルはしてないが、やめた後のことを思うとゾッとする。
▼それからスーパーに寄ってステーキ肉を買う。下の子は典型的な肉尊魚卑なので、何か祝い事があれば牛肉と決まっている。それも厚ければ厚いほどよい。下の子だけサーロインの一枚肉、僕と長男の分は小ぶりのものが数枚入ったパックをチョイス。
▼ところが準備万端整ったところで妻のケータイが鳴り、「トモダチと花火大会に行くから遅くなる」とのこと。いつもは部活で遅い長男もなぜか早く帰ってきたというのに。仕方ないから先にやることにした。ワサビ醤油の和風テイストでステーキ丼にしてもらう。

枝豆やコーン、タマゴの入ったポテトサラダもうまい。サーモスのコップはこの夏一番のヒット。抜群の保冷効果で氷が溶けない、ぬるくならないのはもちろん、なによりコップに全く汗をかかないのが素晴らしい。
▼その後気づかないうちに妻のケータイに「ファミレスで食べて帰る」と留守電が入っていて、結局帰ってきたのは夜も10時近かった。逃げるように風呂に入って布団にもぐりこむ下の子に「家族に顔を合わせられないようなら自分が苦しいだろ」と声だけはかけておいた。いつまでも子供じゃないし、これからどんどん家族より友人関係の方が大事になっていくんだろう。まあ12才までよく育ってくれた。それだけで十分だ。