祝!なでしこジャパン

海の日の今日は朝の4時から何度も電話が鳴って目が覚めた。大方下の子が友達とサッカー見る約束でもしたんだろうと思いつつ、これ幸いと僕もそのまま起きて観戦することにする。ゲームはちょうどハーフタイム。非常識な早朝電話が下の子の友達という予測は当たったが、サッカーではなく単に遊ぶ約束だそうで下の子は5時に出ていった。クワガタとりでもなさそうだし、こんな朝早くから何するんだろう???
▼さて、その女子ワールドカップ決勝。結果はみなさんご存知の通りだが、ホントによく頑張ったと思う。体格差は一目瞭然。前半スコアレスで迎えた後半も、アメリカの波状攻撃にいかにも分が悪そうだ。重戦車、絨毯爆撃、物量作戦…サッカーなのに、ついつい先の大戦のことが頭に浮かんでしまう。
▼だが大和撫子は頼もしかった。二度もリードを許しながら二度とも追いついての劇的なPK戦勝利となった。確かに展開は悪かった。常に先手をとられ、それも後半投入のモーガンとエース、ワンバクに得点されるという相手の注文通りの展開。しかし勝負は展開でも体格でも技術でもない。じゃあなんだ?それは澤選手の「優勝しか想像できなかった」という言葉が全てだろう。
▼この試合を見て北京五輪の女子ソフトボールを思い出したのは僕だけだろうか。絶対王者と言われたアメリカからもぎとったあの奇跡の金のことである。あれもまた、傍から見るといかにも苦しい展開だった。決勝の試合内容だけではない。そこに至る道のり全てが苦しかった。いずれも延長となった前日の準決勝、敗者復活と決勝当日の三試合、二日で413球を一人で投げ抜いたエース上野由岐子が「神様仏様上野様」と言われたのは記憶に新しい。
▼勝利が決定した瞬間抱きあって喜ぶなでしこたちの姿を見て、僕はこの上野と澤、ソフトと女子サッカーの二つのチームがだぶって見えた。彼女たちはどっちが有利か不利かといった外野の「客観的な」見方を余所に、自分たちの勝利を露ほども疑っていなかったのではないか。誠に自分自身の限界も可能性も、決めるのは自分自身なのだ。気負わず、冷静に、しかも情熱を持って夢に向かう力は、男性より女性の方がずっと上だと思う。
▼この勝利は沈滞する多くの日本人、なかんずく東北の被災者に大きな勇気を与えたにちがいない。スポーツが感動的なのは、ホンモノの歓喜の瞬間は、長い辛苦の道のりの向こうにしか訪れないものだということを我々にわかりやすい形で示してくれるからだ。スポーツに少しでも真剣に携わった者ならば、そのことがよくわかるだろう。いかん、興奮してつい饒舌になってしまった。
▼さて、日曜は夏祭りの片付の後、妻がエアロビから帰るのを待って二人でランチでデート。こんなダジャレがつい口をついてしまうなんて、世代がわかるなあ。迷った末、オーダーバイキングのパスタ屋にする。
▼オーダー一巡目はパスタが夏野菜のペペロンチーノ、ピザは小海老とアボガドのソース。サラダとお惣菜のビュッフェコーナーも回ってお皿がテーブルからはみだしそうだ。

ピザの二巡目はてりやきチキン。サラダバーのオニスラをトッピングすると、てりやきの濃い味が中和されてうまい。

洋麺屋でバイトしてる妻によると「生麺はクリーム系が合う」ということで、パスタの二巡目はうにのクリームソース。確かにいける。
▼いろんな種類が食べられるようにパスタは全てハーフサイズだ。ピザはけっこうでかいので、三巡目からはパスタに絞る。和風テイストのオクラと長芋のパスタ、四巡目は蟹肉のトマトソースと、ベースになる味は一応満遍なく押さえた。どれもうまかったが慌てて食べたので写真撮るのをすっかり忘れていた。これじゃ人気ブロガーになれないね。忘れたら胃カメラ飲むくらいのプロ意識が欲しい。
▼充実のデザートはパフェ作り放題。妻と二人でパフェ×3プラスナタデココ入りピーチゼリーを食べてさっさと席を立った。相変わらず勝負が早い。

う〜ん、普通なら花のある妻とのランチリポートも、なでしこの活躍の前にはさすがに霞んでしまうなあ。おめでとう!なでしこジャパン。今一番輝いてるのは君たちをおいてほかにないよ。