収穫祭

昨日はまた満月だった。少し動物じみたところのある下の子は、満月の夜は必ず外に飛び出していく。部活帰りの長男と合流したのだろうか、子供たちの談笑する声が集合住宅の階下から聞こえてくる。声は聞こえるのだが、なかなか帰ってこない。九時半を回ったところでついに妻がブチ切れた。窓から子どもらを叱りつける。
「いつまで待たせるの!あたしゃあんたらの奴隷じゃないんよ!」
ごもっともです。
▼しかしやってることは僕の子どもの頃と全く変わらんなあ。僕も小学生の頃は真っ暗になるまでよく遊んだものだ。高校生になったらなったで部活帰りに友人とラーメン屋に寄り道してくだらないおしゃべりに花を咲かせたな。こういうことには秋の夜長が一番向いている。歯の根が合わないような真冬の夜でも出歩くようなら、それは積木崩しだ。
秋月の下でうごめく子の頭
▼ガードマンにまた大量の賄賂をつかまされてしまった。

秋鮭の切り身に柿。トマトが混ざってるのはご愛嬌だが、思わぬ秋の味覚のプレゼントに顔がほころぶ。やっぱり物をもらうとうれしい。それが季節のものだと尚更だ。妻の実家も毎月必ず段ボールでなにかしら送ってくれる。中身は毎回同じ。子どもたちのお菓子と缶詰やラーメンなど他愛のないものだが、少なくとも子どもたちは楽しみにしている。今年は巨峰が届かなかったのが残念だ。あれを下の子といっしょに食べる時に流れだす突然の沈黙は、僕の最も愛する時間のひとつだ。
▼一昨日のウチゴハンは肉厚のキッシュに煮込みハンバーグ。

四角いプレートで焼く薄い生地のものが我が家の定番だが、目先が変わっておいしかった。
そして今日はひじきと枝豆のミートローフにニラ餃子。

ローカルのグルメリーポートで紹介されていたランチメニューを妻がさっそくパクッた。鶏肉のミンチを使うところがヘルシーでミソなのだが、牛肉マニアの下の子には不評。「いつもの黒い色のやつがいい」とずっと言い続けていた。
▼今月は見たい映画が目白押しだ。後半には妻とジャズライブを見に行く予定。その折はまた感想などエントリーしようと思う。食欲の秋。芸術の秋。実りの秋。近年になく充実した私生活を送れている。