チェンジ

土曜の大雨の後の日曜は例によって冷たい北西風が吹いたが、快晴の陽射しのおかげで思ったほど寒くはなかった。まだ11月半ばだね。この寒波で北海道には初雪が降り、東京には木枯らし1号が吹いた。いずれも例年よりひと月近く遅く、観測史上1、2を争う遅い冬の訪れだという。僕的には今年は季節の歩みがすこぶる順調という印象だったが、北日本の歩みは停滞していたわけだ。夏も涼しいと思っていたら西日本は酷暑だったらしい。日本は意外に広い。
▼維新と太陽が合併にこぎつけ、なんとか第三極が形になった。減税とは白紙、みんなとは協力関係にとどまるそうだ。そうだよね。なんか違和感あったもん。この違和感の正体こそいわゆる野合というものではないか。第三極の存在意義は、橋下石原という二つの強力な個性以外にない。つまりそこまでは野田くん以下が批判するような野合にはあたらないが、渡辺や河村あたりでは役不足だから、そこから先は野合になる。維新に合流してきた有象無象の国会議員なんか野合以前でお話にならない。
▼みんな政策政策言うけど政策なんてどうでもいい。野田くんも安倍ちゃんの答弁には技術論だと批判し、かたや維新には政策の一致を問うなんてご都合主義だろう。大事なのは世の中を変える意志があるかどうか。やらなければならないことはみんなわかっている。要はやれるかどうかだけの話だ。総論賛成各論反対の現状を打破するには(民主的な)手続きなんてどうだっていい。
▼維新八策の重要政策に道州制と消費税の地方税化がある。一見地方分権推進の立場のように見えるが、東京と大阪の首長がくっついたのだから、ここでいう地方とは大都市圏のことだ。つまり新党は都市生活者のためのものである。維新はそこんとこをよく自覚して、東の太陽、西の維新なんて全国に候補者を立てることなんか考えずに大都市圏に集中すればいい。一票の格差をなくせばそれでも充分拮抗する勢力になる。そのためにも選挙制度改革が急がれる。
自民党がいわゆる国の補助金に依存する地方の代弁者、民主党が都市生活者の代弁者になろうとしてなりきれず地方都市住民の代表に甘んじているとすれば、これでやっと本当の意味での第三極が誕生したことになる。業種でいえば自民党の支持層は第一次産業や自営。民主党第二次産業、サラリーマン、公務員。維新は第三次産業、非正規雇用者というところか。世代別でいえば、自民党はリタイア世代、民主党は現役世代、維新は若年層。
▼地方都市在住のサラリーマンである僕は民主党支持層にあたるが、心情的には維新を応援したい。もはやどの政党の支持母体が既得権層にあたるかは明白だろう。地方の地主や兼業農家や郵便局長、大企業の組合員や公務員と、自らの才覚以外に恃むものはなく、国との関係でいえば負担のみで見返りのほとんどない人たち。日本は変わらなければならないはずだ。
▼昨日釣り好きの職人が、自分が釣った魚の干物を持ってきてくれた。

釣った魚をプロの干物屋さんのところに持って行って干物にしたものである。さすがにプロ、売り物になる絶妙の塩加減だ。

いっしょにもらったクサフグ(五目釣りで真っ先に釣れるエサ取り)も鍋にして食べたが、なんといっても驚愕のうまさはギンポの干物。彼、現在干物師と商品化を検討中とのこと。

賀茂鶴のひやをあわせて至福の一時を味わった。