熱闘すぎる甲子園

雨が降り始めた。夏も終わりだ。9月いっぱいは暑い日が続くだろうが、これまでのようなことはあるまい。それにしても今年の夏は暑かった。もう地球自体がどっか悪くなって熱が出てるとしか考えられないな。
モスクワも酷暑の夏か世界陸上
回転寿司帰省の孫とお年寄
▼20日ぶりの更新である。こんなにあいたのはブログ開設以来初めてのことだ。今年の夏期連休工事は4現場1日80人を動員する大規模なもので、さすがに疲れた。加えてこの猛暑でブログを更新する気力もなかった。よくぞ無事にここまでたどりついたと思う。ただ、過ぎてみれば「終わらない現場はないな」という感想である。だがそれも通常の業務だからこそ言えることだ。
▼汚染水への膏薬的な対応に追われる福島第一原発廃炉への道なき道のりの場合はどうだろう。渦中の東電社員は、とても「これもいつかは終わりがくる」という気にはなれないだろう。まさにドロ沼である。対応が後手に回るのも仕方ない。業務の全てが事故がなければやらずにすんだものだ。そもそものスタートからマイナスで最高にうまくいってもマイナス。事故処理とはそういう性格のものである。士気が上がるはずがない。東電がやる気なさそうに見えてしまうのもそういうことである。
▼さて、子供たちは長い長い夏休み中である。大人が酷暑の中、休みなく牛馬のごとく働かされているのとは大違いだ。部活でもしてないと、このギャップはとうてい埋められないだろう。大人になった時いったいどうするんだろう。心配になってくる。下の子は先日野球部の子供たちと甲子園に観戦に行ってきた。好ゲームぞろいの準々決勝である。帰ってきてしばらく興奮してしゃべっていた。よかったね。
▼今年は初めて準々決勝と準決勝の間に中一日の休養日が設けられたが、いずれ炎天下に高校野球ができなくなる日がくると思う。いや、そうでなければならない。決勝のベンチを映すカメラは、戻ってきた投手を控えの選手が二人がかりで氷嚢で冷やすところをとらえていた。それほどの酷暑である。どんな鍛錬を積んだどんな頑健な好投手も、この暑さに連投では潰れてしまう。
▼そこで僕は高校野球連盟に以下のことを提言したい。
①連投の禁止(せめて中二日)
②金属バットの禁止
③ナイターまたはドームの活用
④開催時期をずらす(涼しくなってからやる)
長く続く慣習ほど何か起こらないと変わらないものだが、有意の若者に何か起こってからでは遅い。スケジュールも開催地も甲子園というブランドも、つきつめればみんな大人の都合である。
▼「そうじゃない。甲子園は全ての高校球児の夢だ」という人がいるとすれば、それは桜宮高校の体罰自殺に絡み、体育科廃止に抗議する会見を開いた生徒たちや、この期に及んで体罰を是認する保護者に近い。全柔連は極端な例だが、その世界の住人にはわからなくても外から見ればスポーツ界は、多かれ少なかれ汚職の蔓延する中国官僚社会と変わらない閉鎖社会である。そこでの成功者は特権階級だ。中でも高校野球界は、養える人の数、パイが最も大きいひとつの業界なのである。
▼昨日、練習試合でヒットが打てなかった下の子は、夜の7時過ぎに帰宅するなり今上がってきた集合住宅の階段を駆け下りて素振りを始めた。全国大会の開催地が甲子園じゃなくなっても、下の子の野球への情熱が変わることはない。そしてそれは多くの球児たちも同じだろう。球場が変わって困るのは、そこにぶらさがっている大人たちの方である。子供の純粋な気持ちさえ、メシを食うシステムに取り込まざるをえないのは人間の悲しい業である。甲子園を純粋さの象徴に祭り上げておきたいのは、むしろ世知辛い世の中に生きる大人たちの方だ。その意味で甲子園は大人たちの夢である。

水曜は煮込みハンバーグ。

木曜は天ざる。

最近はまっているアサイー入りデザート。

そして土曜は奮発して一皿百円でない寿司。セットメニューだが一貫が大きく、結果的にお会計は回転寿司と同じ。満足感もコスパもこちらの方がずっと上だ。もう二度と回転寿司には行かない。あー今までホント損した。これこそまさに安物買いの銭失いだ。貧乏人の性ってオソロシイ。