働く男

お彼岸も過ぎて朝晩だけはようやく涼しくなってきた。酷暑だった今年の夏もこれで終わり。これから実りの秋になればいいな。
▼前回の投稿からまた間隔があいてしまった。仕事ってホントに決まってからが仕事だね。ひとつの案件を受注にこぎつけるまでの苦労は並大抵ではないが、決まった物件を遂行していくのもたいへんなことだ。そんなわけで大型工事を受注してからこちら、大袈裟でなくろくすっぽ寝てない。毎日午前様、三日に一度は徹夜という具合である。
▼月初、まずは事故の謝罪と受注御礼を兼ねて担当事業所の本社購買を訪ね上京。御礼は一瞬で半日たっぷりしぼられた。午後はトンボ帰りで今度は地元の事業所の購買に回る。こちらも購買の次は安全と、午後いっぱいかかった。単に型通り頭を下げればすむと思ったら大まちがいだ。誰もが通り一遍の仕事をしているわけではない。事故を起こした方より起こされた方が再発防止を真剣に考えている。認識の甘さを痛感した。
▼挨拶が終わると今度は書類である。工事の規模が大きくなれば、着工前に提出義務のある届出書類が増える。パソコンのスキルがないから、若い人なら一時間ですむことが一晩かかってしまう。ひな形はあるのだが、そのひな型を修正するスキルがない。CADはもちろん、excelやwordの色、網掛け、罫線などをつけたり消したりするちょっとした作業にもたついて時間だけが過ぎていく。時間をかけた割に書類の完成度があまりに低いので、いつも人に厳しい社長も呆れて何も言わなかったな。
▼トドメは、今年口座をもらった取引先の工事が、夏休みで一段落したのを機に誘っておいた接待の日程が、よりによって書類と工事の佳境に。重なる時は何もかも重なるものだ。いつもの割烹居酒屋からクラブへ移動するも、あまりの疲れからトイレで用を足した後思い切り尿漏れしてしまった。夏の薄手の薄色のズボンについた黒いシッコじみは、クラブの薄暗い照明の下でも隠しようがない。急に僕のテンションが下がって取引先の人も不思議に思ったんじゃないかしら。でもそのクラブには4時間もいたんだから気に入ってくれたものと思っておく。
▼そんなこんなでヘロヘロだが、なんとか書類を出しきって来週からの着工に間に合わせた。明日はひと月ぶりの休みである。思い切り羽を伸ばして次なる関門に備えよう。戦いはまだ始まったばかりだ。いや始まってもいない。


もういつのものかわからないウチゴハン。しばらくブログどころではなかったので、妻もすっかり撮らなくなって、パソコンに残っているのはこの二枚きりだ。