それがどうした

今週は梅雨の中休みのはずだったが、明日は雨になりそうだ。今日は早くも梅雨空が広がっている。
▼土日月と工事があり、今日明日はアケ。2、3提出の見積があって休みにはできなかったが、あまりにヒマで午前中ドライブして事務所で弁当食べて午後から帰ってきてしまった。せっかく帰ってきたのに二軒隣の家が解体工事中でとてもうるさい。文句も言いたくなるってもんだ。気をつけよう。
▼愛社用車むっすー号はAMラジオしか入らないので、もっぱらNHKの「すっぴん」を聴いている。火曜Pはネット評論家の津田大介氏。ちなみに各曜日のパーソナリティを紹介すると、月曜が俳優の松田悟志、水曜がタレントのダイヤモンド☆ユカイ、木曜が芸人(たぶん)の麒麟のカワシマ、金曜が作家の高橋源一郎である。
▼Pはけっこう頻繁に変わる。僕はそれほど以前からの「すっぴん」リスナーというわけではないが、気がついただけでもたしか月曜は外タレのフィフィ、火曜は加藤紀子、木曜は中島らもの娘と水道橋博士の2回は替わっているはずだ。これはPそれぞれの都合もあるだろうが、基本的には視聴率によると思う。人気がなければ交代の声がかかるのは仕方がない。
▼意外にも長期政権を保っているのがユカイとゲンチャンの二人。アンカー藤井彩子との相性もある。ユカイなどはほとんど掛け合い漫才だ。ついに女性Pがひとりもいなくなってしまったのは、藤井の性格に問題があるのかもしれない。ユカイくらいの大ボケか、還暦の大作家源一郎アニキくらいの大御所でないと御せないくらいのじゃじゃ馬なのか。
▼さて、本日のパーソナリティ津田大介氏は、ネット評論家あるいはメディアジャーナリストということだが、どういう人かはよく知らない。ただ以前の放送で、彼のシャベリが気になったことがあった。それはたしか、「パソコンの廃棄時に中の情報が流出するリスクを避けるためには」というテーマだったと思う。
▼津田氏が言うには、「消去しても痕跡が残っていて再現しようと思えばできる。そこで意味のない情報を上書きする新しいタイプの消去ソフトが出てきた」らしい。こう書くとわかりやすく思えるが、これは僕が相当はしょって書いているからで、実際にはたったこれだけのことを言うのにダラダラ喋り続けていた。
▼見かねて藤井彩子も要所でフォローする。消去したはずの情報が再生されてしまうくだりでは「あぶり出しのように」と言ってみたり、新しい消去ソフトを「消しゴムで消すのではなく上からマジックで塗りつぶすみたいな」と言ってみたり。そのたびに津田氏は、「そうそう、まさにその通りなんです」と言って、またダラダラと自分の説明に戻っていく。また別の日には、そんな調子で眼鏡や腕時計タイプの次世代型情報端末について語っていた。
▼今日のインタビューゲストは「山岳医療」という分野のパイオニア、医師で登山家の大城某という女性だった。大城さんのリクエスト曲はフミヤの「ゴーザディスタンス」。「山に登る時に聴くんですか?」「そうです」という話から「ほかにはどんな曲を?」ときかれ、大城さんは「瑠璃色の地球とか」と答えた。
▼「へえ〜、やっぱりそういう曲なんですね」とみんなで盛り上がった後、津田氏は「雄壮な感じの曲が、眼前に広がる雄壮な自然のパノラマのテーマソングになっているわけですね」というような意味のことを言った。大城さんは「言葉にすれば、まさにそういうことになると思います」と言ったが、我が意を得たりという感じではなかった。
▼言葉にしなければならないことを言葉にせず、言葉にしなくてもいいことを言葉にするこの人のシャベリのおかしな感じはいったい何だろう。例えるならジスイズアペンみたいな教科書英語かな。これ以上意味が明快な言葉もないが、教科書以外では誰も使わない。つまりは全く意味のない言葉だ。
▼新しいものを説明するには、事実を伝えるだけでは足りない。しかし彼の言葉はそこにとどまってしまっている。そして言わずもがなのことをいつまでも喋っている。これは彼の能力によるものなのか、それともネット評論やらメディアジャーナルというテーマそのものが、取り上げるに足るような代物ではないことに起因しているのか、判断しかねている。


二夜連続のパスタは昨日が洋風、今日は和風。階下の人がトウモロコシをくれた。前回食べた初物よりうまい。