コンコルド夫婦と法の精神

盆休み明けの数日はかなり暑かったが、週末一雨降って気温がグンと下がった。今日はまた少し暑かったが、この先も曇りがちの天気が続く。これで名実共に夏も終わりだ。
▼日曜はひと月ぶりに休めるかと思ったら、土曜の仕事がしっかり残って残業までするハメに。さすがに疲れがたまって体調が悪い。土曜は眠りについた後、逆流した食べ物が気管に入り、咳き込んで眠れなくなった。こんなこと喫煙していた頃以来だ。煙草はとうにやめているから、原因は食べ過ぎである。これが元で妻と大ゲンカになった。
▼メインの明太クリームパスタが多すぎた。家族みんなで取り分けるような深皿にスリキリである。出てきた時チラッと言おうかと思ったが、その時グッと飲み込んで逆流した後言ったのがまずかった。「全部食べたのはあなたでしょ。残せばよかったじゃない。口がいやしいからそうなるんよ」「クリーム系なんて残せばのびて捨てるしかないじゃん。ちゃんと相手のこと考えて適量だしてよ。「もっと痩せたら?」なんて言っといて自分が無造作にドカッと出すんだから」という具合。
▼土曜はあまりに忙しくて、二件分の仕事がスッポリ頭から抜け落ちていた。うちに帰ってケータイが鳴っても「なんだろう」とピンとこないくらいボケてる。そりゃ約束しておいて来なかったら電話してくるよね。最近はこういう微塵も思い出さないキレイサッパリ系の忘れ方が多い。若年性アルツハイマーじゃないかと心配になる。
▼またしても仕事で大失敗をやらかしてしまった。幸い事なきをえたが、内容的には今の仕事のキャリアの上で最大の失敗になってもおかしくない事例である。前回の大失敗からまだ3ヶ月もたっていない。全くミスの深刻さも頻度も増すばかりだ。詳細は言えないが、要するに法律上の、契約上の、手続き上の問題である。
▼これは老化や物忘れのせいとばかりも言いきれない。ひとつには僕個人の資質の問題であり、ひとつには僕の仕事の局面が、そういう方面の事柄に移ってきたことによる。いい年をして、恥ずかしながら僕はそういう方面のスキルが全く身についていなかったのだ。つまりはこの年になるまで、職種は変われどバイトや派遣となんら変わるところのない下働きのようなことしかしてこなかったのである。
▼つくづく思うのは、世の中の仕組みが、実質より手続きの方が大事なようにできているということだ。そして僕の頭の方は、契約書的な文言や、お役所的手続きになると、とたんに入ってこなくなるようにできているらしい。加えて個人的にザッパでいい加減で行き当たりばったりな性格なので、仕事上重要な書類手続きをすっ飛ばして大変な窮地に陥ることがままあるのだ。
▼個人的な資質で僕に最も欠けているのは遵法精神だと思う。こういうとアナーキストみたいでカッコよく聞こえるが、要はなあなあのだあだあで、しっかりしたところがまるでないだけである。個人のレベルだと融通がきくきかない程度の話だが、これが国のレベルになると法治国家かどうかという話になる。法律より個人の裁量が優先される社会を人治国家という。人治国家の例をひとつあげるとすれば、それは中国だ。どっちがマシか。

金曜は肉炒めにタマゴサラダ。土曜のパスタの写真は大ゲンカの後消去されてなし。どっちの言い分が正しいか、みなさまに写真判定してほしかった。

日曜は牛肉炒めにナスの冷製。味噌汁はいつ以来だろう。本当に夏も終わりだ。