戯夢人生

昨日までとは打って変わってカラッとした陽気だ。初夏の最高の天気が戻ってきた。昨日は蒸し暑くてジュースを4本も飲んでしまった。健康的にも経済的にも非常によくない。
▼結婚20周年、従って台湾旅行までようやくたどり着いた。一昨日は午前様、昨夜は22時帰宅である。なおかつ今日の午前中まで仕事が残ってしまった。出発が夕方で、妻も午前中ヨガのレッスンが入ったからいいけど。でなきゃ「仕事がはけん、このグズ!」とたいへんなことになっていた。ヒマな時期とはいえ5日も仕事をあけるのだ(すでに3日になりそうだが)。シワ寄せはあるさ。
▼下の子がここのところ風邪気味で心配だ。なるべく学校がない土日にかかる日程を選んだが、病院もあいてないことになる。たかだか3日だが、親は「その間にこじらせたら…」と考えるものだ。こういう時、上の子に胆力があるのが心強い。「なんかあったらお願い」と言っても、わかっているのかいないのか、平然としている。
▼台湾は今、沖縄同様バッチリ梅雨前線がかかっている。ネットの天気予報は一週間ズラリ傘マークだ。だが心には一点の曇りもない。結婚して新婚旅行に行った20年前と全く変わらない。親といっしょにいるだけで安心な子供のようなものだ。その意味では僕らは結婚する前から既に家族だった。下の子が調子が悪いのも、僕らが家をあけるのが不安なんだろう。
▼20年前のことを思い出す。まるで昨日のことのようだ。結婚式の前の晩はドシャ降りの大雨だった。マスターやエロ本仲間が東京から前ノリしていたけれど、ちょっと出ていく気にはなれないほどの。僕は自分の部屋の万年床から、みんなにお礼とお詫びの電話をかけて、さっさと寝てしまった。緊張感のきの字なかった。
▼翌日も雨が残る中、結婚式が終わり、二次会が終わり、グアムに新婚旅行に出発した。楽しかった。自分が楽しいというより、妻が楽しそうなのが楽しかった。それから帰ってきてママゴトのような新婚生活が始まり、すぐに上の子が生まれ、そのまま20年が過ぎた。とにかくあっという間だった。もう20年くらいあっという間だろう。20年たてば、僕は70歳だ。人生はそのように過ぎる。
▼戦後の70年も、そうやって何事もなく過ぎてきた。平和な時代はあっという間に過ぎる。それがどんなに幸福で、かけがえのない時間なのか。今、国会で安保法制を審議している人たちは、そのことを胸にとめてほしい。普通の国にならなくても、国際的に応分の責任を果たさなくても、お金しか出さないと揶揄されても、アメリカに脅されても、それでも新しく発生した任務で自衛隊員が亡くなって家族が悲しむようなことになるよりずっとマシだと思う。
▼それではみなさん行ってきます。帰ってきたら、おいおい台湾紀行でもアップしていきますので、その時はまたよろしく。

月曜は豚肉の炒めにもやしの酢の物にミートペンネ